新年あけましておめでとうございます。
日々、地域の医療・介護の現場で共に走ってくださっているすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。
当院では、昨年7月の開院からの半年間で、
6,000回を超える定期訪問、280件の緊急往診、そして80名を超える患者さんをご自宅や入居施設でお看取りさせていただきました。
開院から間もない中で、これほど多くの患者さんをご紹介いただき、密にご連携いただけていることに、深く感謝しております。
日々の診療は決して楽なものではありませんが、こうした出動が続く中でも、開院以来無事故を継続できていることは、私たちの誇りです。
迅速であることと、安全であること。その両立を、現場で守り続けています。
当院では在宅緩和ケアに特に力を入れていますが、在宅医療の役割は看取りだけではありません。
比較的ADLが保たれ、治療介入によって救命や機能回復が期待できる患者さんに対しては、迷わず「救う医療」を選択します。
その判断を支えているのが、全患者さんのACP、病状、予後、ADLを一覧で確認できる管理体制です。
日常診療の中で情報を更新し続け、緊急時には誰が見ても方針が即座に共有できる状態を維持しています。
「訪問診療が入っていたから対応が遅れた」と言われる状況は、決して作らない。そのための準備を、平時から徹底しています。
当院では、1st Call看護師が8段階で評価するトリアージを運用し、重症度が高い場合には、救急要請と往診出動を同時に行う体制を取っています。
窒息、急性心筋梗塞、脳卒中、意識障害
向かう車内には、自然と緊張が走ります。
MA(メディカルアシスタント:運転および診療補助担当)は最短かつ安全なルートを確認し、どのような状況でも安全最優先で車を進めます。
急いでいても、決して無理な運転はしません。
到着までの間に、医師・看護師・MAそれぞれの役割分担と必要機材を確認します。
気道確保、BVM、AED、ポータブルX線、エコー、補液、薬剤――1st Call看護師からの情報をもとに準備を進め、可能であれば診療情報提供書の作成も開始します。
直近1か月では、救急隊と当院の往診が同時に出動するケースが4例ありました。
冬道で救急車の到着に時間を要する中、いずれのケースでも当院スタッフが先着し、初期対応と搬送先病院の調整を行った上で、救急隊へ引き継ぎました。
※なお、往診が間に合わず救急要請のみを行ったケースも、この1か月で2例ありました。
今後も、患者さんの予後改善と、救急隊の現場滞在時間の短縮の両立を目指し、急変対応体制のさらなる精度向上に取り組んでまいります。
在宅医療とは、
最期まで寄り添う医療であり、
そして、必要なときには命をつなぐ医療でもあります。
静かな看取りと、緊迫した救急対応。
その両極端な現場を、同じチームが担う――それが、当院の在宅医療のかたちです。
本年も、地域の医療・介護・救急の皆さまと連携しながら、
「暮らしの場で、最善の医療を途切れさせない」体制づくりを続けてまいります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
Sapporo Home Medical Care
院長 稗田 翔平