先日、札幌市内は記録的な大雪となり、
公共交通の乱れや道路の通行障害が広範囲で発生しました。
在宅医療においても、
「通常であれば往診で対応可能な状況」であっても、
交通事情を含めた判断が必要な一日となりました。
当院が実際にどのような考え方で対応したかを共有いたします。
前日からの判断 ― BCPの前倒し発動
1月25日(日)予定外の往診が4件ありましたが、20台以上のスタックが見受けられました。当院ではこういった事態でどんな道でも通れるような往診車を1台用意しており、この日は乗り越えられましたが、26日(月)は通常診療は厳しくなる見通しとなりました。
そのため、日曜日夜の段階で
BCP(事業継続計画)を前倒しで発動しています。
1月25日夕方、緊急連絡網を使用し以下を通知。
・1月26日非常体制を発動させる宣言
・自身と家族の安全を最優先すること
・連絡方法の確認
・出勤時の留意点の確認
1月25日夜間、新千歳空港から脱出できない医師からの連絡を受ける。
・これにより、病状等を踏まえた診療調整の開始。
・1月31日(土)を臨時開院日として設定。
これらにより、月曜出勤時の大雪を見てからパニックになるということは回避し、各スタッフが淡々と業務に集中できるようになりました。
1月26日当日
当日の朝はクロノロを使いながら、情報を集約していきました。
・医師・スタッフの出勤可否
・道路・交通状況
・患者さんの状態変化
朝の段階で、おおむねの見込みが確定し、最低限の患者様に診療の調整を依頼し、みなさんに快諾をもらいました。
朝の時点で、夕方までにやるべき流れがはっきりしました。
ここで大規模停電が起こるなどの二次的な災害まで考慮して、院内体制を強化しました。
交通事情を含めた医療トリアージ
今回の対策本部長はMAに委任し、交通状況をにらみながら
院外連携のありがたさ
今回の大雪対応は、
当院単独では成立しなかったと感じています。
- 急な相談にも関わらずご対応いただいた病院
- 状況をご理解いただき、調整に応じてくださったご家族
- 予定変更に柔軟にご協力いただいた施設・ケアマネジャーの皆さま
院内連携の強さに加え、院外連携の厚さが、
非常時において大きな支えとなりました。
この場を借りて、改めて御礼申し上げます。
おわりに ― 非常時こそ「顔の見える連携」を
在宅医療は、平時には静かに進みますが、
災害時には判断の質と連携の強さが問われます。
当院では今後も、
- 無理な在宅完結を目指さない
- 状況に応じて病院収容を早めに検討する
- 病院・ケアマネジャーの皆さまと相談しながら判断する
という姿勢を大切にしていきます。
引き続き、
安心してご紹介いただける在宅医療機関であり続けられるよう、
連携を重ねていければ幸いです。